こんにちは!税理士の菅原和望です。
起業家や個人の皆さま、日々のビジネスや資産管理、お疲れ様です。
ふとした時に、「数年前の確定申告書の内容を確認したい」「銀行融資の審査で過去の届出の控えが必要になったけれど、手元にない!」と困ったことはありませんか?実は、過去に税務署へ提出した申告書や届出書は、後から「閲覧」したり「開示請求」をすることが可能です。
今回は過去の書類を確認するための手続きについて分かりやすく解説します!
1申告した内容を確認したい!「申告書等閲覧サービス」
手元に控えを忘れてしまった場合、最も手軽なのが「閲覧サービス」です。
所得税や法人税、消費税などの申告書、あるいは開業届などの届出書について、税務署の窓口で中身を見せてもらうことができます。
対象書類
所得税、法人税、消費税、相続税、贈与税などの申告書、申請書、届出書。
できること
窓口で原本を確認し、内容を書き写したり、デジカメやスマートフォンで写真撮影したりすることが認められています(※書き換え防止のため、閲覧中の書き込みは厳禁です)。
必要なもの
本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など )。法人の場合は、代表者本人の確認書類に加え、登記事項証明書 などが必要になることがあります。
2相続で過去のデータが必要な時:相続税の「開示請求」
「亡くなった父が過去にどんな贈与をしていたか分からない……」といった相続シーンで非常に重要なのが、相続税法第49条に基づく開示請求です。
共同相続人(一緒に相続する人)は、被相続人(亡くなった方)が過去に提出した相続税や贈与税(特に相続時精算課税分)の申告内容について、税務署長に開示を求めることができます。
✅ 開示請求のポイント
誰が請求できる?
相続人、受遺者(遺言で財産をもらう人)、または推定相続人であった方です。
いつからできる?
相続が開始した日の属する年の3月16日以後に請求が可能です。
必要な書類
自分が相続人等であることを証明する書類(戸籍謄本など)。
被相続人の死亡を証明する書類。
請求者が2人以上いる場合は、連署による1通の書面で提出することもできます。
3 e-Taxで申告した方の裏技:「電子申請等証明書」
最近ではe-Tax(電子申告)が主流ですが、デジタルで提出したこと自体を証明したい場合には、「電子申請等証明書」という制度があります。
内容
電子情報処理組織(e-Tax)を使用して行った申請や申告が、いつ税務署に届き、どのような事項を入力・送信したかを証明する書面を交付してもらえます。
期限
その申請等が行われた日から3年以内に請求する必要があります。
メリット
電子データでのやり取りが主となる現代において、公的な送信証明として活用できます。
4知っておきたい!書類の「保存義務」と「保存期間」
そもそも、私たちが申告書を振り返る必要があるのは、税法で「一定期間の保存」が義務付けられているからです。万が一の税務調査の際、過去の書類が手元にないと不利になることもあります。
青色申告(個人)
帳簿や貸借対照表、損益計算書などは原則として7年間(一部書類は5年間)の保存が必要です。
法人
帳簿書類は、原則として各事業年度の確定申告期限の翌日から7年間(欠損金がある場合は10年間)保存しなければなりません。
消費税
課税仕入れ等の税額控除を受けるための帳簿や請求書等も、原則として7年間の保存が求められます。
まとめ:スマートな管理がトラブルを防ぐ!
過去の書類は税務署で確認できますが、窓口へ行く手間や、開示までに時間がかかることもあります。
- 提出時に必ず「控え」を取り、受領印(または送信完了通知)と一緒に保管する。
- e-Taxの場合は、送信データのPDF版をローカル保存しておく。
- 相続や融資で必要になったら、早めに税務署へ「閲覧」や「開示」の相談をする。
これらを習慣づけるだけで、いざという時の安心感が違いますよ!
以上、過去の税務申告書類の確認方法についての解説でした。 具体的な申請書の書き方や手数料については、所轄の税務署へお問い合わせくださいね。
確定申告が必要になるケースについては、税理士が解説!ダブルワークって確定申告が必要?の記事でもご紹介しておりますので、あわせてご参照ください。
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よくある質問
Q. 過去の確定申告書を紛失した場合、どうすればよいですか?
A. 税務署の閲覧サービスを利用したり、e-Taxで申告していれば電子申告等証明書を取得したりする方法があります。
Q. 申告書や届出書はどれくらいの期間保存すればよいですか?
A. 帳簿書類の種類に応じて法定の保存期間が定められているため、あらかじめ確認しておくと安心です。

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