こんにちは、菅原和望税理士事務所スタッフです。
今日も、消費税を始めて勉強する方に向けて消費税の基礎に触れたいと思います。前回は資産の譲渡、資産の貸付、役務の提供について確認しました。
仕入税額控除?
事業者の方は仕入税額控除について聞いたことがあると思います。簡単に言うと、納める消費税額を算出するときに、仕入れにかかった消費税額を控除して計算するというものです。
それでは、なぜ仕入税額控除が必要なのでしょうか。例を挙げて考えてみましょう。
例
Aが作った商品(本体価格1,000円)をBが仕入れ、100円の利益をのせて消費者に販売しました。消費税率は10%とします。
まず、Aから商品を仕入れる際にBは消費税込みで1,100円をAに支払います。
次に、Bが消費者へ商品を販売する際に100円の利益をのせますが、この時の販売価格はいくらにすればよいのでしょうか。
仕入税額控除を考慮せずに販売価格を決めてみましょう。
商品の仕入額1,100円にBの利益100円を足した金額に消費税率をかけると、1,320円になります。(商品の本体価格は、1000円+Bの利益100円)
Bは本体価格1100円の商品を1320円で売ることになりますが、その差額220円の内訳は以下の通りです。
①Bが販売した商品の本体価格の10% =110円
②Aから仕入れた際に払った消費税(Aが払う消費税)=100円
③①の消費税額100円×10% =10円
内訳をみてみると、取引のたびに消費税がどんどん増えてしまっていることがわかります。(Bの販売価格にAが払う消費税額相当が含まれている)つまり、取引をする過程で消費税が累積してしまっています。
これを防ぐために必要なのが仕入税額控除です。仕入税額控除をすると、Bが納付すべき消費税額からすでに仕入れの際に支払った消費税額に相当する金額を差し引くことができます。
BはAから本体価格1000円で仕入れた商品に100円の利益をのせて、本体価格1100円の商品を消費税込みで1210円で販売します。
すると、Bの手元には、
1,210円-1,100円=110円のこります。
そのうち消費税額は、
1,100円×10%-100円=10円です。
したがって、Bは
110円-10円=100円の利益を手に入れることができます。
つまり最終的に消費者が支払う110円の消費税についてAが100円、Bが10円それぞれ納付義務を負っており、仕入れに対して商品の付加価値に相当する消費税を納付する義務を負う仕組みになっています。
このように、仕入税額控除は、取引をする間に消費税額が累積してしまわないように必要な制度です。

事業を営みながら簿記や税法の勉強をして、さらに誤りが無いように日々の仕訳をする…そして決算期には決算まで行って税額を導出する…一人ですべてを抱え込むのは大変です。
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消費税制度の詳しい内容については、国税庁のウェブサイトもあわせてご確認ください。
次回は、非課税取引がある場合の仕入税額控除について、初心者向け 消費税法の基本4で解説していますので、あわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 仕入税額控除とはどのような制度ですか?
A. 消費税額を計算する際に、仕入れにかかった消費税額を差し引くことができる制度です。
Q. なぜ仕入税額控除の計算が必要なのですか?
A. 生産・流通の各段階で消費税が累積して二重に課税されることを防ぐためです。具体的な計算例は本文でご確認ください。
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