令和8年度税制改正では、教育資金の一括贈与に係る非課税措置の見直しが行われます。子や孫の教育費を早い段階でまとめて援助したいと考える祖父母世代のニーズに応える制度として、これまで数多くのご家庭で活用されてきました。近年は大学の学費や留学費用の負担が増加傾向にあることから、まとまった教育資金を早期に準備しておきたいというニーズは今後も一定程度続くと考えられます。特に私立大学の医歯薬系学部や海外留学など、教育費が高額になりやすい進路を検討しているご家庭では、早い段階から資金計画を立てておくことの重要性が高まっています。本記事では、横浜市青葉区の菅原和望税理士事務所が、教育資金の一括贈与の非課税措置見直しの内容と実務上のポイントをわかりやすく解説します。制度の基本的な仕組みを理解したうえで、相続対策全体の中でどのように位置づけるかを考えることが大切です。特に資産をお持ちの祖父母世代にとっては、相続税対策と教育支援を同時に実現できる手段として、長年関心の高いテーマとなっています。特に相続税の課税対象となる資産をお持ちの方にとっては、生前のうちに資産を計画的に移転できる有効な手段のひとつとして、今後も注目され続けると考えられます。
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教育資金の一括贈与の非課税措置見直しの概要と制度の基本
教育資金の一括贈与に係る非課税措置は、祖父母や父母などの直系尊属から30歳未満の子・孫に対して教育資金を一括贈与した場合、受贈者1人につき1,500万円(学校等以外の学習塾やスポーツ教室などへの支払いは500万円が上限)まで贈与税が非課税となる制度です。祖父母などから子・孫への教育資金の一括贈与に係る非課税措置についても見直しが行われました。相続税の生前対策として活用されているケースが多いため、非課税枠や適用要件の変更点を確認しておく必要があります。この制度はこれまでも適用期限が到来するたびに延長が繰り返されてきた経緯があり、今回の見直しも、制度自体を維持しつつ実務上の要件を点検する内容となっています。制度が創設された当初と比べて、対象となる教育費の範囲や受贈者の年齢要件は少しずつ厳格化される傾向も見られるため、過去の情報のまま認識していると実際の取り扱いと異なる場合がある点に注意が必要です。適用期限が延長されるたびに、対象となる教育費の範囲や受贈者の年齢要件などが少しずつ調整されてきた経緯もあるため、過去に契約した口座がある方も最新の制度内容を確認しておくとよいでしょう。なお、非課税措置の対象となるのは学校等に直接支払う費用が中心であり、通学のための交通費や下宿代など、教育に関連する費用であっても対象外となるものもあるため、資金の使途については事前に確認しておくことが大切です。
教育資金の一括贈与の非課税措置見直しが相続対策の実務に与える影響
教育資金の一括贈与は、まとまった金額を一度に非課税で移転できる点が大きな特徴で、他の生前贈与の方法と組み合わせて活用されることも多い制度です。毎年少しずつ贈与する暦年贈与とは異なり、一度の手続きでまとまった資金を移転できるため、まとまった資産をお持ちの方にとっては効率的に相続財産を圧縮できる手段のひとつとなります。暦年贈与や相続時精算課税制度と組み合わせることで、相続財産の圧縮と教育支援を並行して進めることも可能です。生前贈与を活用した相続対策を検討している方は、事業承継税制の見直しと合わせて全体の対策を見直すことをおすすめします。
教育資金の一括贈与の非課税措置見直しに関するよくある質問
Q. 教育資金の一括贈与の非課税措置とは、どのような制度ですか?
A. 祖父母や父母などの直系尊属から30歳未満の子・孫へ、教育資金に充てるために一括で贈与を行った場合に、金融機関に専用口座を開設することなどを条件に、受贈者1人につき1,500万円(学校等以外への支払いは500万円)まで贈与税が非課税となる制度です。対象となる教育資金には、入学金や授業料だけでなく、教材費や修学旅行費なども含まれる場合があり、学校等以外の支払いについても学習塾や習い事の月謝などが対象となり得ます。ピアノや絵画など芸術系の習い事、スイミングスクールなどのスポーツ系の教室も対象に含まれる場合があるため、お子さまやお孫さまが通っている教室が対象になるかどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。信託銀行等との教育資金管理契約に基づいて専用口座に資金を預け入れ、教育費の支払いの都度、領収書等を金融機関に提出して資金を引き出す仕組みが一般的です。領収書の提出には期限が設けられていることが多く、提出を忘れると一時的に資金を引き出せなくなる場合もあるため、日頃から領収書を整理しておくことをお勧めします。口座を開設した金融機関によって領収書の提出方法や必要な手続きが異なる場合があるため、契約時に提出ルールをよく確認しておくと、後々の手続きがスムーズになります。
Q. 非課税措置を利用する際に注意すべき点はありますか?
A. 教育資金として認められる支出の範囲や、贈与者が亡くなった場合の残額の取扱いなど、細かなルールが定められています。特に対象となる支出の範囲は学校等への支払いとそれ以外とで上限額が異なるため、資金を引き出す前にどちらの区分に該当するかを確認しておくとよいでしょう。特に贈与者が亡くなった時点で使い切れずに残っている金額は、原則として相続税の課税対象に加算される取り扱いとなっているため、贈与額を検討する際は将来使い切れる範囲を見積もっておくことが重要です。受贈者が孫である場合、相続税額に2割加算が適用される可能性もあるため、誰から誰へ贈与するかによって最終的な税負担が変わってくる点にも注意が必要です。子への贈与と孫への贈与では、その後の相続時における税負担の見通しが異なるため、家族全体の資産状況を踏まえたうえで、どなたに贈与するかを検討することが望ましいでしょう。相続税申告に影響するケースもあるため、活用の際は事前にご相談いただくことをおすすめします。特に贈与者の年齢や健康状態によっては、教育資金を使い切る前に相続が発生する可能性も考慮し、余裕を持った金額を検討することが望ましいでしょう。
まとめ
教育資金の一括贈与の非課税措置見直しは、生前贈与による相続対策を検討する方に関わる改正です。教育資金以外にも、結婚・子育て資金の一括贈与に係る非課税措置など類似の制度があるため、ご家庭の状況に応じてどの制度が最適かを比較検討することをお勧めします。制度ごとに非課税限度額や対象となる支出の範囲、受贈者の年齢要件などが異なるため、複数の制度を併用する場合は特に注意が必要です。特にどの制度を組み合わせるかによって、ご家族全体の税負担や資産移転のスピードが大きく変わることもあるため、早い段階から計画的に検討を進めることが望ましいといえます。令和8年度税制改正の全体像は令和8年度税制改正まとめのページでご覧いただけます。改正の詳細は国税庁の公式サイトでも随時公表されますので、あわせてご確認ください。
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